yoko kuyama
by kuyamayoko
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スウェーデンミステリアカデミーとオーサ・ラーソンとの朝食
今週は、わが街スンツヴァルで スウェーデン・ミステリ・フェスティバル が行われました。
意外にもスウェーデン国内では初の試みだとか。
3日間のフェスティバルの間、いくつものイベントが行われましたが、目玉はこちら。
7人もの有名ミステリ作家さんをお招きしての講演会。
残念ながら私はオーケストラの練習と重なってしまい、聴きに行けなかったのですが・・・・・・。
でも今朝は、
”スウェーデン・ミステリ・アカデミーの会員の方々およびオーサ・ラーソンと朝食を食べる会”
に行って参りました。
会場は、街一番の素敵なホテル。
こんなこじんまりした部屋で、和気あいあいとした雰囲気♪
去年の冬に、地元新聞に翻訳家として取材を受けたのですが、
(その時の記事はこちら)
会場に着くなりそのときの記者さんと会い、
「久しぶり~、元気だった!?」と近況を報告し合ううちに、イベントが始まりました。
スウェーデン・ミステリ・アカデミーの会員の方お二人と、
有名ミステリ作家オーサ・ラーソンさんによる座談会。
スウェーデン・ミステリ・アカデミーは1971年に創立された、
スウェーデン唯一のミステリ賞(複数)を選定している機関です。
スウェーデンで女性ミステリ作家を育てようとポロニ賞を新設したときは、
リザ・マークルンドに授与していますね。
(リザ・マークルンドの『ノーベルの遺志』は11月末に日本で発売になります♪)
こちら(右)がオーサ・ラーソンさん。
言わずと知れた、『オーロラの向こう側』や『赤い夏の日』の作者です。
スウェーデン・ミステリ・アカデミーから新人賞を授与されたときの思い出を語ってくれました。
スーパーに買い物に行って、果物コーナーにいたときに、受賞の電話がかかってきたそうです(笑)
当時3歳と5歳のお子さんに話すと、
「やった~、これでうちはお金持ちになるの?」 「いや、ならないよ・・・」
「じゃあ、 トロフィーもらえるの?」 「いや、そういうのもないのよ・・・」
「なんだ、つまんないの・・・」 とがっかりされたそうです。
でもアカデミーは後日、お子さんたちのためにプラスチックのトロフィー用意してくれたそうです。
いい話だ。
自分はこれでいいのか不安ばかりの新人作家にとって、新人賞をもらうというのは素晴らしく励みになったということでした。
スウェーデン・ミステリ・アカデミーの会員で、ルンド大学でスウェーデン・ミステリを研究しているシャシュティン・ベリマンさんのお話も興味深かったですね。
海外では、スウェーデン女性といえば男女平等社会で男性に負けず活躍しているイメージが定着してしまっていますが、ミステリの中では、実際には意外とそうでもない状況が描かれていて面白いのではないかと。
この件については、ちょうど先週『ノーベルの遺志』のあとがきで熱く語ったところです!
発売されたらぜひあとがきをチェックしてみて下さいね。
あとで考えたら、この”ルンド大学の助教授シャシュティン・ベリマンさん”
以前、雑誌『ケアリング』でスウェーデン・ミステリについて記事を書かせていただいたときに、私ったら彼女の発言を引用していました。
こんなところで会えるなんて、すごい奇遇! 嬉しい!
さて、今回スウェーデン初のミステリ・フェスティバルということで、
アカデミーから今年の最優秀ミステリ賞の候補者の公式発表が行われました。
まずは<海外作品>部門。
* Gillian Flynn, Gone Girl ギリアン・フリン『ゴーン・ガール』
* Ferdinand von Schirach, Fallet Collini フェルディナンド・フォン・シーラッハ『コリーニ事件』
* Sharon J. Bolton, Odödlig S・J・ボルトン すみません日本語タイトルわかりません。未訳かも。
* Jo Nesbo, Polis ジョー・ネズボ『警官』
* Dror Mishani, Utsuddade spår ドロール・ミシャニ 日本語タイトル不明、おそらく未訳
この最後のドロール・ミシャニさんだけは日本に入ってないと思うのですが、
イスラエル・ミステリということで、気になります・・・・・・。
ジョー・ネズボさんはお隣ノルウェーの大御所作家さんですね。
そして、いよいよ<国内作品>部門。
* Arne Dahl, Blindbock
* Christoffer Carlsson, Den osynlige mannen från Salem
* Håkan Nesser, Levande och döda i Winsford
* Katarina Wennstam, Stenhjärtat
* Johan Theorin, Rörgast
日本に翻訳されているアルネ・ダールさん、
ヨハン・テオリンさんの最新作がノミネートされております。
しかも、テオリンさん客席に座ってたよ。(赤いセーターの方)
講演会のあとは、作家さんとお話できましたよ。
オーサ・ラーソンさん。
すごく優しい方でした。
私が「日本ですごく有名ですよね、おめでとうございます」って話しかけに行ったら、逆に
「作家にとってはあなたみたいなScout(リーダー)の存在が本当にありがたいのよ。本当に本当にありがとう。これからも頑張ってね」
と激励されてしまいました。
単純だから、そういうお言葉をいただくと、「おーこれからも頑張るぜ!」って、かなり励みになります。
テオリンさんとは、お会いするのは二度目。
一応、覚えててくれたっぽい・・・?
ちょうど今日、『黄昏に眠る秋』のオーディオブックを聴き終わりました。
暗くて地味な中に、子供を失った母親や祖父の哀しみが丁寧に描かれた作品でした。
エーランド島を舞台にし、歴史を交えたこの作品は、スウェーデンでは相当に評価されています。
さて、こうやって地元で有名作家さんにお会いできるのも、
すべては本屋の店長さんレナートおじいちゃんのおかげ。
こういうイベントはすべて彼の企画なのです。
昨晩のメインイベント(作家7人の講演会)の様子は、きっとレナートおじいちゃんがブログにたくさん写真をアップしてくれると思うので、後日リンク貼りますね。
意外にもスウェーデン国内では初の試みだとか。
3日間のフェスティバルの間、いくつものイベントが行われましたが、目玉はこちら。
7人もの有名ミステリ作家さんをお招きしての講演会。
残念ながら私はオーケストラの練習と重なってしまい、聴きに行けなかったのですが・・・・・・。
でも今朝は、
”スウェーデン・ミステリ・アカデミーの会員の方々およびオーサ・ラーソンと朝食を食べる会”
に行って参りました。
会場は、街一番の素敵なホテル。
こんなこじんまりした部屋で、和気あいあいとした雰囲気♪
去年の冬に、地元新聞に翻訳家として取材を受けたのですが、
(その時の記事はこちら)
会場に着くなりそのときの記者さんと会い、
「久しぶり~、元気だった!?」と近況を報告し合ううちに、イベントが始まりました。
スウェーデン・ミステリ・アカデミーの会員の方お二人と、
有名ミステリ作家オーサ・ラーソンさんによる座談会。
スウェーデン・ミステリ・アカデミーは1971年に創立された、
スウェーデン唯一のミステリ賞(複数)を選定している機関です。
スウェーデンで女性ミステリ作家を育てようとポロニ賞を新設したときは、
リザ・マークルンドに授与していますね。
(リザ・マークルンドの『ノーベルの遺志』は11月末に日本で発売になります♪)
こちら(右)がオーサ・ラーソンさん。
言わずと知れた、『オーロラの向こう側』や『赤い夏の日』の作者です。
スウェーデン・ミステリ・アカデミーから新人賞を授与されたときの思い出を語ってくれました。
スーパーに買い物に行って、果物コーナーにいたときに、受賞の電話がかかってきたそうです(笑)
当時3歳と5歳のお子さんに話すと、
「やった~、これでうちはお金持ちになるの?」 「いや、ならないよ・・・」
「じゃあ、 トロフィーもらえるの?」 「いや、そういうのもないのよ・・・」
「なんだ、つまんないの・・・」 とがっかりされたそうです。
でもアカデミーは後日、お子さんたちのためにプラスチックのトロフィー用意してくれたそうです。
いい話だ。
自分はこれでいいのか不安ばかりの新人作家にとって、新人賞をもらうというのは素晴らしく励みになったということでした。
スウェーデン・ミステリ・アカデミーの会員で、ルンド大学でスウェーデン・ミステリを研究しているシャシュティン・ベリマンさんのお話も興味深かったですね。
海外では、スウェーデン女性といえば男女平等社会で男性に負けず活躍しているイメージが定着してしまっていますが、ミステリの中では、実際には意外とそうでもない状況が描かれていて面白いのではないかと。
この件については、ちょうど先週『ノーベルの遺志』のあとがきで熱く語ったところです!
発売されたらぜひあとがきをチェックしてみて下さいね。
あとで考えたら、この”ルンド大学の助教授シャシュティン・ベリマンさん”
以前、雑誌『ケアリング』でスウェーデン・ミステリについて記事を書かせていただいたときに、私ったら彼女の発言を引用していました。
こんなところで会えるなんて、すごい奇遇! 嬉しい!
さて、今回スウェーデン初のミステリ・フェスティバルということで、
アカデミーから今年の最優秀ミステリ賞の候補者の公式発表が行われました。
まずは<海外作品>部門。
* Gillian Flynn, Gone Girl ギリアン・フリン『ゴーン・ガール』
* Ferdinand von Schirach, Fallet Collini フェルディナンド・フォン・シーラッハ『コリーニ事件』
* Sharon J. Bolton, Odödlig S・J・ボルトン すみません日本語タイトルわかりません。未訳かも。
* Jo Nesbo, Polis ジョー・ネズボ『警官』
* Dror Mishani, Utsuddade spår ドロール・ミシャニ 日本語タイトル不明、おそらく未訳
この最後のドロール・ミシャニさんだけは日本に入ってないと思うのですが、
イスラエル・ミステリということで、気になります・・・・・・。
ジョー・ネズボさんはお隣ノルウェーの大御所作家さんですね。
そして、いよいよ<国内作品>部門。
* Arne Dahl, Blindbock
* Christoffer Carlsson, Den osynlige mannen från Salem
* Håkan Nesser, Levande och döda i Winsford
* Katarina Wennstam, Stenhjärtat
* Johan Theorin, Rörgast
日本に翻訳されているアルネ・ダールさん、
ヨハン・テオリンさんの最新作がノミネートされております。
しかも、テオリンさん客席に座ってたよ。(赤いセーターの方)
講演会のあとは、作家さんとお話できましたよ。
オーサ・ラーソンさん。
すごく優しい方でした。
私が「日本ですごく有名ですよね、おめでとうございます」って話しかけに行ったら、逆に
「作家にとってはあなたみたいなScout(リーダー)の存在が本当にありがたいのよ。本当に本当にありがとう。これからも頑張ってね」
と激励されてしまいました。
単純だから、そういうお言葉をいただくと、「おーこれからも頑張るぜ!」って、かなり励みになります。
テオリンさんとは、お会いするのは二度目。
一応、覚えててくれたっぽい・・・?
ちょうど今日、『黄昏に眠る秋』のオーディオブックを聴き終わりました。
暗くて地味な中に、子供を失った母親や祖父の哀しみが丁寧に描かれた作品でした。
エーランド島を舞台にし、歴史を交えたこの作品は、スウェーデンでは相当に評価されています。
さて、こうやって地元で有名作家さんにお会いできるのも、
すべては本屋の店長さんレナートおじいちゃんのおかげ。
こういうイベントはすべて彼の企画なのです。
昨晩のメインイベント(作家7人の講演会)の様子は、きっとレナートおじいちゃんがブログにたくさん写真をアップしてくれると思うので、後日リンク貼りますね。
by kuyamayoko
| 2013-10-30 10:55
| スウェーデンミステリ
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